治療院のリピート率は“治療前”に決まる
治療院の運営には、さまざまな悩みが付きものです。その中でも、安定的な治療院を経営する上で重要なテーマの一つに、「リピート率の向上」があります。
※ちなみにリピート率とは、治療家にとっての次回来院率のようなイメージですので、私は「継続来院率」という言葉を使っています。
ここから先は、リピート率の変わりに「継続来院率」という言葉で統一します。
では、この「継続来院率」を上げるために治療院に必要なことは、一体何なのでしょうか?
治療院の継続来院率を上げるのは治療効果ではない
多くの治療家は、「それは治療効果だ」と考えるのではないでしょうか?特に、治療前と治療後の比較効果が大切だと。そしてそのために、より高い技術を身に付けて、患者さんにその効果を実感してもらえるようになる必要がある…と思っているはずです。
しかし、15年以上に渡って、数千店舗、数千人の治療家を見てきて、8万人以上100万回以上の患者データを分析してきた経験から、はっきりとお伝えできることがあります。
それは、「継続来院率」と技術力に関係があるのは、とても低いレベルの期間だけだということです。
「継続来院率アップ」のために一番重要なファクターは、患者さんに継続来院の必要性と重要性を理解していただくこと。
つまり継続来院率は、治療後ではなく治療前に決まる、ということです。
類まれなる治療技術を持つゴッドハンドでなくても、飛び抜けたカリスマ性がなくても、これを押さえることができれば、継続来院率は向上します。それこそ、治療院経営一年目の先生でも、です。
「そんなことは当たり前にやっている!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが、やっていると思っているのに継続来院率が低いのであれば、それはしっかりと患者さんに継続来院率の重要性を理解してもらえていないということです。
「伝えること」と「理解してもらうこと」は、次元が全く違います。まったく別世界のコミュニケーションスキルだと思っていただいてかまいません。
治療のテクニックよりも、まず理解してもらうためのテクニック。これが「継続来院率」を上げるために最も重要な技術なのです。