高齢者依存型整骨院からの脱却
以前のコラム「高齢者患者ばかりの整骨院は危険」でも書きましたが、代替医療を選択する患者層で最も多いのは30代・40代の女性です。にもかかわらず、いまだに巷の整骨院は、高齢者患者に依存している整骨院ばかり。
いったい何故なのか?
高齢者依存・保険診療依存の経営のままでは、とても長期的な成功なんてできないことは、誰が見ても明らかなはずです。
「いざとなったら国家資格だから国が守ってくれる!」と思われている方もいるかもしれません。世の中に国家資格はたくさんありますが、守られていると思えるのは医師ぐらいです。歯科医師も弁護士も、業界では「資格は取ったけど職業には出来ない…」という人で溢れかえっています。
おそらくほとんどの治療家は、
「高齢者依存・保険診療依存がダメなことは分かっているがやり方がわからない」
というのが正直な話ではないでしょうか?
もしも、高齢者依存を脱却し自費導入したいと考えた上で、技術の勉強をしているのであれば、そこにうまくいかない原因があるはずです。確かに、新しい技術を手に入れるのは一つの方法ではありますが、それだけでは全く不十分です。
私も、何百回も技術セミナーの主催者側にいたことがありますし、毎月500名以上の受講生に対して、技術セミナーを提供してきた経験があります。
だからこそ明言できます。技術を学ぶことは治療家としてとても重要ですが、それで患者さんが増えることは決してありません。
高齢者依存から脱却できない理由は、技術とは別なところにあります。高齢者が多い整骨院は、知らず知らずの内に、高齢者しか集まらない仕組みを作ってしまっているのです。
例えば、
・行列や満席
・長い治療時間
・安い料金
これらは、その典型的な原因の一例になります。
その他にも間違った仕組みの一部をご紹介すると
・店舗清掃/美化の勘違い
・保険診療のために問診をしてしまう
・不十分/不適格な検査
・間違ったカウンセリング
・技術への過信
・料金システムの説明不足
・顧客満足の発生メカニズムへの不理解
・治療時間へのカン違い
・予約システムへの間違った認識
このように、例を挙げれば数えきれないほどあります。
これらは全てを解決しようと紐解いていくと、最終的には治療院経営の原理・原則にたどり着きます。原理・原則に基づいて対応していけば、短期間で高齢者依存脱却ができますし、自費治療率向上、単価アップも叶い、来院頻度・回数が増加していくのです。
高齢者依存の経営に陥っている方は、一度何が原因なのかを見なおしてみることをおすすめします。