本質的な治療院経営ノウハウを身につけたい先生のための、

治療家が絶対にやってはいけない「松竹梅」理論

「松竹梅理論」と呼ばれる、顧客心理を利用したテクニックがあることをご存知でしょうか?飲食店でよく使われるテクニックなんですが、例えばレストランのコースメニューに、

Aコース:¥3000
Bコース:¥5000
Cコース:¥7000

といったものが並んでいるものを一度は目にしたことがあると思います。
 photo_dinner

 

人は、三種類の価格帯を提示されると約60%の人が中間価格のものを選択しようとする傾向があると言われています。加えて言えば、上位の価格の商品を選ぶ人は約20%、下位の価格の商品を選ぶ人も約20%になるそうです。

「松竹梅理論」は、この習性を利用して、最も売りたい価格帯のメニューを真ん中に設定し、三種類の価格を提示するという手法です。

 

実際にこの手法はさまざまな業界でも使われていて、リラクゼーションサロンなどでも活用されていたりします。多くの場合は効果的な手法のようです。ただし治療院の場合、話はまったく別です。松竹梅理論は、治療院では絶対に使ってはいけない手法です。

 

なぜ松竹梅理論をつかってはいけないのか

 

理由は、実に簡単です。患者の気持ちになって考えてみればよく分かります。

もし仮に、あなたが病気になったとします。

病院の先生から、

A.すぐにでも痛みが引いて、短期間で完治する薬があります。
 料金は1万円です。

B.また、効き目がまあまあの5000円の薬もあります。

C.ちなみに、効果はほとんどないんですが、
 とっても安い2000円の薬もあります。

さて、どれにしましょうか?

 このように言われたら、あなたはどう感じるでしょうか?こんな提案をする先生のことは、信頼出来ないと思います。あなたが治療家なら、間違っても松竹梅理論は使ってはいけません。治療家が提案すべきなのは、常にAのプランなのです。

 

「一番人気メニュー」も使うべきではない

 

同様に「当店一番人気メニュー」という呼び方も、治療院では使ってはいけません。これも、松竹梅理論と同様に顧客の心理を利用して売りたいメニューへ誘導する手法になります。しかし、患者さんに必要なのは、多くの人が求める人気のメニューではありません。

その患者さんにとって一番必要な治療を提供することが治療院には常に求められているのです。

どんな治療が患者さんにとって最善なのかは、治療における素人である患者さん自身には判断できません。治療メニュー(治療内容)は治療家である先生が選び、患者さんにとってベストものを常に選択するべきなのです。

 

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